となかい一郎(自由業)
作品のテーマとして、村上春樹さんが、自身が訳されたレイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」のあとがきに書かれていたことを連想し、「これは、コメディの皮をかぶったハードボイルドなのだな」と理解しました。
主人公の靖さんが、島に取り残されていくという「宿命的な巨大な力をまず黙して受容し」、そこから飛び出ることもできない「自らの中に含まれる弱さであり、そこに設定された限界」に対決し、「それが結局は負け戦に終わるであろうことを知りながら」も、金で価値観を売り渡すことなく引き継がれてきたものにこだわり、「自ら作った規範を可能な限り守り抜く」様子が、そして、それによって、世界から取り残されていく寂寥感・不安と、しかしそれゆえに、自らをまっとうに保つためにこだわらないわけにはいかない価値を守り抜くところが、大変にハードボイルドだと感じました。
Movie's cafe MATERIAL tanimachi の感想では言葉にならず、「ねことたわむれたいです」で終わってすみません。

はにゃ
猫が主役の映画と思ってましたが、猫の宇宙人がまさかの!?
話も役者さんもしっかりしていてもっと沢山の方に見てもらい作品でした。
佐柳島から出て行ってくれという言葉がとても心に残りました。
変わって欲しくないものがあの島には沢山あって、、、 学校も、郵便局も、交番もない 自販機もない 不便は沢山あるけれど変わって欲しくない でもそう思ってしまう反面、変わらないとこのままあの島はいずれ人も減りどうなって行くのかという不安もあります。
あの宇宙人さんが仲間を連れて移住して、猫さんたちを守ってくれたらなぁなんてね。

あっぱれ北村(無職)
野村作品は相変わらずの人間臭さを描かしたら、天下一品。
これが長編映画2作品目とは思えないほどのクオリティー。
やはり世界の野村は天才だ。

村上淳一(ネコノシマホステル店主/元駒鳥文庫)
映画館の軒先なんかで古本屋をしていた僕が辿り着いた、この佐柳島が映画の舞台になるなんて!色んな意味で感慨深い、少し不思議が癖になる、そんな映画です!

akico
映像の美しさに目を見張りました。佐柳島の青い海、空、そして猫。 不思議な落とし物と落とし主に首をかしげながらも引き込まれていってしまう。偏屈そうに見えながら真っ当な靖は人間臭くもあり、島の精霊のようでもあり。欲深く追い求めるチカと戸惑いながら受け入れるキヨシの背景は気になる。 荒唐無稽とリアルな人間味と求めたい清貧が入り交じっていて、もう一回見たいと思いました。 (「さようなら」ファンとしては、末田と柴田のこういう「その後」もありかなと思ってしまいました)

立花裕介(俳優)
猫と自然が溢れる佐柳島は、どことなく物悲しい。 豊かさとは一体なんなのか?幸せはどこにあるのか?居場所とは?
「さようなら」に対するアンサーのようにも見えるが、矛盾を孕んだ現代の問題はより複雑化している。
答えを簡単には出させてくれない、何度も見て咀嚼したくなるスルメ映画。

鐵五郎(無職)
ふるさと佐柳島が舞台となっており、島に帰った気分に浸ることができて懐かしかった。

さなかっ
猫の島とSF。
最初はSFなの?と思いましたが、すごく優しい気持ちになれるSFファンタジー映画でした。色(景色も服も)が綺麗で見ていて楽しく、言葉のチョイスに笑わせられながらも心の隅っこにチクッときたりしました。
登場人物それぞれ魅力的でみんな好き!特に靖はぶっきらぼうだし優しいし強いし普通の反応なのかズレてるのか判らなくなってくる言葉のチョイスも面白過ぎました。
花子と靖のお参りシーンや靖宅で星空見上げるシーン、千佳がカプセル運ぶシーンや清が謝るシーン等々印象に残ってます。
あと靖があれだけタバコ吸ってるんだから島内で売ってるよね?と思ったりもしましたw

とも
オパンポン創造社、いや野村さんの新たなステージへのチャレンジを感じられる作品だった! 「さようなら」のようなスピード感のある展開や「サンセット」のような意味がわかったときのゾクッとする感じでもない、「人」というものを丁寧に扱った作品に感じた。 それは優しさだったり、弱さだったり、異物に対する畏怖だったり… 当たり前すぎて見えていなかったものが、1つのきっかけで見え方が変わる、見えてくるという誰にでも当てはまることに気づかせてくれる、観る人に寄り添ってくれる作品だった。

匿名希望(劇場スタッフ)
離島ののんびりした自然と猫の多さに癒される映像から 里帰りをした都会の人の昔の何かが暴かれていくのかとか 今でも島にいる人との秘密やギクシャクした雰囲気のお話が進むのかと思っていたら 突然の展開でまさしく「要素が多いな!」のセリフに吹き出した。 最後の車窓からの風景で何を想うのか。 目の前に現れたら何を思うのか、意外とそうか、何もできないのかな・・・