映画『さようなら』、海外レビューサイト「Windows on Worlds」が描く“変わりたい人々”
更新日:9月20日
海外の映画レビューサイト「Windows on Worlds」に、映画『さようなら』(LONG GOODBYE)の人物とテーマの読解記事が掲載されています。
記事では、本作は島の小さな工場で働く人々の日常を通して、地方の閉塞感や『ここではない場所へ行けば人生は変わるのか』という問いを描いた作品として論じられています。
以下、記事の内容を要約します。

「どこへ行っても、何も変わらない」
『さようなら』にあるのは、小さな島での閉塞感と、「ここを出れば人生は変わるのか」という不安だ。
都会へ行けば今より良い人生があるかもしれない。しかし実際に外へ出て、それでも何も変わらなかったとしたら、「どこかにもっと良い人生がある」という希望さえ失ってしまう。
そんな中で、金は人生を変える可能性として現れる。
しかし、金そのものが彼らの問題を解決するわけではない。むしろ新しい問題を生み出していく。
末田は島を出て東京で新しい人生を始めたいと願っている。しかし、自分など誰にも気に留められていないという無力感も抱えている。
柴田は、今の生活でも十分ではないかと考え、彼女たちがそこまで必死に変化を求める理由を理解できない。人生を変えたいのなら、金がなくても島にいる間に変えることはできたはずだ、と考える。
しかし宮崎もまた、横柄で攻撃的な態度の裏に、自分の人生への不満を隠している。
結局のところ、彼らを止めているのは場所や金だけではない。
本当に人生を変えたいのか。それとも、より良い何かを求めて賭けに出ることを恐れ、今の生活に留まるのか。
失敗に終わった金庫破りを通して、それぞれが自分の不満と向き合うことになる。そして皮肉にも、その失敗をきっかけに新しい方向へ進み始める者もいる。
ただし、それは必ずしも本人たちが最初に思い描いていた方向ではない。
(以上、要約終了)
海外で読まれる『さようなら』
『さようなら』は、瀬戸内海の小さな島を舞台に、町工場で働く人々を描いたクライムドラマです。
今回のレビューでは、犯罪そのものよりも、島での閉塞感や、それぞれが抱える「今の人生を変えたい」という思いに焦点が当てられています。
このレビューが掲載されたのは2023年3月。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2022での上映作品として紹介されました。
海外で『さようなら』がどのように受け取られてきたのか、その記録のひとつとしてあらためて紹介します。 その後、Letterboxdでも海外ユーザーによる短評が投稿され、「変化の可能性に対してかなり虚無的にも見えるが、認めたくないほど現実的なのかもしれない」と評されています。
『さようなら』(LONG GOODBYE)
監督・脚本:野村有志
撮影監督・編集・製作統括:武信貴行 出演:野村有志、一瀬尚代、美香本響、川添公二、伊藤駿九郎、殿村ゆたか、飯嶋松之助
2022年/日本/101分


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